「大男がデカい剣で化け物と戦う話でしょ」
知り合いの「ベルセルクの名前は知ってるけど読んだことない人」に勧めると、大体の人はこういう印象を持っています。
半分あっていますが、この作品の魅力はそれだけではないんです。
実は心理描写がすごい繊細な作品なんです
ベルセルクはヤングアニマルで20年以上に渡って連載された漫画とそれを原作としたアニメ作品です。
「一番好きな漫画何?」と聞かれたら私は迷わずベルセルク と答えます。
残念ながら作者の三浦 建太郎先生は先日、旅立たれました。
本当に本当にご冥福をお祈りいたします。こんな素敵な世界をシェアしてくださったことに感謝が尽きません。
私はショートフィルムを作ったりしていますが、この作品が好きすぎてサムネイルのポーズにオマージュを取り込んだりさせて頂いています。
世界中で愛されている作品
私は昔ヨーロッパに住んでいたことがあるのですが、日本の漫画・アニメ文化は現地でものすごい人気です。
「芸術」として捉えられています。
中でもこの作品の人気は一際でした。現地のマンガショップに行ったときに、店の壁一面にぎっしりベルセルク が並んでいたのを覚えています。
多い順にベルセルク バガボンド 子連れ狼 ドラゴンボール 聖闘士星矢 高橋留美子さんもの ワンピースといった感じでした。10年以上前なので今はだいぶ違うでしょうね。子連れ狼は二度見しましたけどね。
店のオーナーの趣味もあるかもしれませんが、でも売れないものはそんなに置かないですよね。作者が亡くなった際、世界中から追悼コメントが寄せられTwitterで#Berserkはトレンド入りしました。日本人よりも欧米人に愛されている作品かもしれません。
何が魅力なのでしょう
魅力
ジャンル的にはザ・ダークファンタジー です。少しだけストーリーに触れますが、楽しみを損なうネタバレはしないよう心がけます。
初めはおどろおどろしい化け物が出てきて、大男が「意味わからんくらいデカい剣」で斬り倒していくのですが…これだけだったらおそらく私は今ほどドハマりはしなかったかもしれません。
少し話が進むと、物語は過去に遡ります。「黄金時代」と題されるパートです。私はここがとにかく好きです。化け物が苦手と読むのやめそうになった友人も、ここから読んでもらったらハマりました。そこは化け物など存在しない世界、中世ヨーロッパのような世界観です。
母親の亡骸から生まれた主人公ガッツは、傭兵団に拾われ傭兵として育ちます。物のように扱われ誰にも愛されず。
転々としていく中で初めて「仲間」と巡り合います。
唯一の友グリフィスにも。彼は強く聡明で美しく、全てを見通しているような存在です。
常勝無敗の傭兵団を作り上げ「国を持つ」という大志を抱くグリフィスと、最強の切込隊長としてその夢を支えるガッツ。
戦いを通して絆を深めあっていく二人ですが、グリフィスのある言葉で二人の想いはすれ違っていきます。
この「言葉」というのが、その解釈が世界中で議論されています。どういう想いで言ったのか。そしてこの二人のすれ違いがきっかけで世界は..
放っておくと全部話してしまいそうです。是非読むか観るかしてみてほしいです。どういう解釈になるか。
あと、主人公のガッツがとにかくかっこいいんですよね。
ベルセルクを読むには
漫画もアニメも素晴らしいのですが、やっぱりおすすめは原作の漫画です。はじめの一歩の作者森川ジョージ先生も、デビュー前に一度だけアシスタントに来てくれた三浦先生の画力に度肝を抜かれたと話されています。
全巻無料で読む方法は今のところないと思います。
アニメを観るには
それか先にアニメを観るかですね。アニメはHulu / フールーでみることができます。月1,026円ですね。無料体験もあります。
アマプラでも観れるのですが有料レンタルのようです。
とりあえず出版元の公式アプリ マンガparkで無料で見れるところまで是非みてみてください。
本当におすすめです。